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2024.02.13
歯科ブログ

歯科医師が解説!抜歯後の注意点とは?

歯科医師が解説!抜歯後の注意点とは?

 

こんにちは!

今回は、抜歯後の注意事項について紹介します。

①ガーゼはしっかりと噛んでください。

個人差はありますが、出血が完全にとまるまでおおよそ30分程度かかります。その間に抜歯した部分が凝固した血液に覆われ、血が止まりますので、必ずしっかり噛むようにお願いします。

その後も、数時間程度は唾液に血が混じったような状態が続きますが、直に収まりますので様子を見てください。頻繁に口をゆすいだり、唾を吐くとかえって出血の原因となってしまいます。

しかし、抜歯部分に血の塊ができたり、長時間出血が止まらなかったりする場合は異常出血のため、至急ご連絡ください。

②抜歯後数日は、血行が良くなることは控えてください。

過激な運動や、長時間の入浴、飲酒、喫煙などは、抜歯後1週間は控えてください。痛みや腫れが強くなったり、末梢血管が拡張し、再度出血する恐れがあります。

➂麻酔が切れてからお食事をしてください。

抜歯後から大体2~3時間程度は麻酔が効いている状態が続きます。

麻酔が効いている状態でお食事をされると、口の感覚が麻痺しているため、舌を噛んでしまったり、熱いもので火傷をしてしまったりします。また、抜歯部分は大きな穴が空いているため、抜歯部分へ刺激を与えてしまう可能性もあります。強い刺激によって抜歯後の穴が塞がらない状態を ❝ドライソケット❞と呼び、激しい痛みが続き、傷の治りが遅れてしまいます。

ードライソケットとは?

ドライソケットとは、抜歯後の傷に血餅(血液がゼリー状になったもの)がみられないために歯槽骨が露出し、強い痛みが生じることをいいます。特に、下顎の骨に埋もれた親知らずの抜歯後に起こる可能性が多いです。

また、傷口の治癒を妨げないためにも、抜歯後の食べ物選びはとても重要です!抜歯をした当日は、なるべく柔らかく、刺激のない食べ物を選んでください。

ー 抜歯治療後の避けておきたい食べ物

アルコール

アルコールの血管拡張作用によって血が止まりにくくなってしまいます。少なくとも、抜歯後当日~数日は飲酒を控えるようにしてください。

辛い食べ物や固い食べ物

傷口を刺激してしまう恐れがあるため控えてください。

麺類やストローの使用

楽に食べられるものですが、吸う動作によって傷口の血餅が取れてしまうことがあります。

紙タバコ・電子タバコ

タバコに含まれるニコチンの血管収縮作用により、傷口への血液供給や滞ってしまいます。血液供給が減ってしまうことで、免疫細胞の動きが低下し、唾液による殺菌・抗菌効果が期待できなくなります。また抜歯後に服用していただく抗生剤の効果も弱まってしまい、治療後の傷の治りが通常より遅くなります。

電子タバコも同様です。ニコチンの量は従来の紙タバコと同等の量が含まれていますので、抜歯後は電子タバコも控えるようにしてください。

 

喫煙は歯周病の悪化などお口の健康にも様々な影響を及ぼします。この機会にぜひ禁煙にチャレンジしてみてください!

④手術部位を指や舌で触らないでください。

舌や指で抜歯部位を触ってしまうと、出血したり、感染やドライソケットの原因になったりします。また、抜歯後の穴にご飯粒等の食べ物が入ることがありますが、無理やりとろうとしないでください。傷口が炎症を起こしてしまう可能性があります。気になる場合は軽く水で口をゆすいでください。穴に入ってしまった食べ物は、歯肉が治癒する過程でだんだん排出されていきますので様子を見てください。

 

また、抜歯後に糸で傷口を縫っている場合は、糸がとれてしまうと傷口が開いてしまい、出血したり治りが遅くなったりします。糸が気になるかとは思いますが、抜糸まで1週間程度はできるだけ触らないようにしましょう。

⑤3日間は強いうがいを控えてください。

強いうがいをしたり、何度もうがいをしたりすると、抜歯後のかさぶたの役割をしている血の塊が流れてしまい、細菌感染しやすくなります。

⑥お薬は必ず指示通りに服用してください。

抜歯後には、抗生剤と鎮痛剤をそれぞれ処方致します。

ー 抗生剤

抗生剤とは感染の原因となる細菌を殺したり、抑えたりする薬になります。抜歯後に腫れや細菌感染を抑えるために処方します。

ー 鎮痛剤

鎮痛剤とは痛みを抑える薬になります。個人差はありますが、麻酔が切れると痛みが出る場合があります。痛みは数日続く場合がありますので、5~6時間の間隔を空けて服用してください。

 

細菌が侵入するのを防ぐために、お薬を処方しております。特に抗生剤は痛みや腫れといった症状がなくても、全て飲み切っていただくようにお願い致します。

⑦抜歯後の歯磨きについて

抜歯部分の歯茎に歯ブラシの毛先が当たらないように弱い力で磨いてください。それ以外の歯は通常通り磨いても問題ありません。

また、歯ブラシは当院から指示がなければ普段使用している歯ブラシを使っていただいて問題ありません。もし、当日に当院から処方された歯ブラシがある場合は、専用の歯ブラシを使用してください。

⑧抜歯後は傷口の確認が必要

抜歯後は翌日に傷口に問題がないかを確認させていただきます。また、傷口を縫われた患者様は、1週間後に抜糸のご予約をお取りいただく必要があります。

もし次回のご予約までに痛みや腫れが強くなったり、その他違和感がある場合は、お気軽にご連絡ください!

⑨血が止まらない場合の対処法

抜歯後に血が止まらない場合の対処法についてご紹介いたします。

ー 抜歯したところをガーゼで噛む

清潔なガーゼ、またはティッシュ等を丸めて、30分間しっかりと噛んでください。受付にて交換用のガーゼをお渡ししております。唾液や血液が染みてきた場合は、ガーゼを交換しながら止血をしてください。だんだん出血量が減れば問題ありません。

ー うがいを控える

出血がある状態で口をゆすぎすぎてしますと、血餅がはがれ血が止まりにくくなってしまいます。口の中に血が溜まってしまう場合は、吐き出すようにして出来るだけゆすぐのを控えてください。

ー 飲酒・喫煙・激しい運動・長風呂は控える

抜歯をした後に飲酒や喫煙、運動や長風呂をすると、血液の循環が良くなり再度出血することがあります。抜歯をした当日~1週間は、飲酒や喫煙、運動は避けてください。お風呂は当日はシャワー程度にしましょう。

抜歯をしてから2日程度は、唾液に血が混じったり、血の味がしたりすることはありますが、異常がなければ出血や痛みは徐々に軽減されます。身体を安静にして過ごしてください。

また、細菌感染のトラブルを避けるため、処方された薬は指示通りに服用してください。

⑩内出血について

抜歯をした部位周辺の皮膚が内出血を起こすことがあります。特に、歯が骨の中に埋もれていて、歯茎を切ったり剝がしたりして抜歯した際に起こりやすいです。抜歯後1~2日経った頃に、頬が青黒くなったり首元まで広がることもありますので、いざ内出血ができると驚かれるかと思います。これらの症状は抜歯による一過性のものですので1~2週間程度で落ち着きますが、それ以降に書状が悪化する場合はご連絡ください!

まとめ

いかがでしたでしょうか?抜歯後にはたくさんの注意事項がありますが、ちょっとした配慮で経過がかなり楽になります。

親知らず等の抜歯に関してのご相談や、心配事などございましたら、何でもご相談ください!

 

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